【結果】
1:初心者用モデル製作時
・連続計算とプラキット製作時では、没頭時の前頭葉の働き方が違っている(図4B)。
・Fmθ脳波の出現率 (図4C)は連続計算時の方がやや高いが、プラキット製作時の方が
より深く没頭していた(図5)。
2:上級者モデル製作時
・現在のところ、2名の解析結果が得られている(図8)。
・上級者モデル製作時は、完成まで少なくとも4時間30分以上Fmθ脳波が出現し続けたことから、
非常に長時間没頭を持続可能なことがわかった。
【考察】
・プラキット作りに熱中する原因は、作業に没頭する心地よさであると考えられる。
・長時間の没頭の後、プラキットを完成させる達成感が、プラキット製作の楽しさではないかと考えられる。
・深い没頭は雑念を払い、頭をリフレッシュする効果があるが、プラキットの製作にも同様の効果が期待される。
【提案】
・子供の達成感や集中力を養うため、百マス計算の小学校教育の導入が近年進んでいる。
・プラキット製作は、百マス計算より長時間かつ深い集中(没頭)が得られ、しかもプラキットが完成した時の達成感も大きい。
・プラキット製作は、微細な指先の動作や工具の使用を通じて、感覚・運動機能の発達にも良いという副次的効果がある。
・以上から、プラキットの製作を学校教育現場に取り入れることにより、大きな教育的効果が挙がることが期待される。
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