確かにファースト・ガンダムでは、作品としての魅力に占める要素として、
「群像劇」+「ビルドゥングスロマン」という部分が非常に大きかったね。
こと後者の要素においては、主人公・アムロの成長ぶりは当然として、
ミハルの死を経験して一足飛びに大人へと成長したカイの姿も
忘れられない人が多いのではないかと思う。
板野一郎さんも、
「すごく印象に残っているのはTV第28話『大西洋、血に染めて』。
ミハルの回で、富野さんが絵コンテを切り終わって、安彦さんのところに
絵コンテを持っていって、安彦さんが読み終わると2人とも男泣きしているんですよ。
大の大人が目を潤ませながら『いい回だねぇ』『この回は頑張ろうね!』とか
言い合っていた。
いい年した大人が何をやっているのかな? と思って、2人が帰った後にこっそり
絵コンテを読むと、やっぱり泣けてくるんですよ(笑)。
この人たちは本当に作品にのめり込んで、新しいものをつくりだそうとしていた。
子供向けのストーリーではなくて、戦争の渦中に弱い者が巻き込まれて死んでいく、
そこを一生懸命ちゃんと描こうとされてましたね」
って証言してたね。
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